蒲生郷「太鼓坊主」の目的と活動
伝統の上に育まれた日本の民族芸能である和太鼓を見直し、この遺産を受け継ぎ発展させることを目的としている。
活動の柱に、交流<人間・文化>研究<学ぶ>創造<つくる>の三つを置き、自らの可能性を発掘し、愛汗の精神をもって演奏活動と育成指導を通し青少年の健全な育成と平和なふるさとづくりや人づくりに精進することとしている。
「蒲生郷太鼓坊主」は、日本一の巨樹「大楠」のそびえる蒲生の地に、ふるさと興しの気概をもって結成した。
「自由な発想」「手づくりの活動」「積極的な交流」
を基本姿勢に、郷土に生きる喜び・自然への感謝・若者の士気を鼓舞する想いをこめて、また、言葉を超えた和太鼓の響きを、古いものとして保存するだけではなく、国内外の様々な文化に触れながら、日本の伝統打楽器「太鼓」の魅力を継承・発展させる活動に取り組んでいる。
蒲生郷「太鼓坊主」の歩み
(「太鼓坊主」10年の軌跡)
1979(昭和54)年
- 蒲生町町制50周年を機に当時の町社会教育課長が青年団有志に呼び掛け、蒲生町青年団の文化活動として太鼓の稽古を
開始。
- 蒲生町町制50周年記念式典において「蒲生青年大楠太鼓」としてデビュー
- 町内外各種文化催事で演奏。
1981(昭和56)年
- 4月 田中久嗣氏が町の社会教育指導員として赴任。大楠太鼓の面倒を見始める。
1982(昭和57)年
- 「歌舞劇団田楽座公演」にて共演。(蒲生町中央公民館文化ホール)
1985(昭和60)年
- 「アジア青年祭(国際青年年記念)」レセプションで演奏。(鹿児島市)
1986(昭和61)年
- 4月 1 日 もっと自由に活動できる太鼓グループでありたいと
「太鼓集団蒲生郷太鼓坊主」を結成。
- 「鹿児島県ふるさと芸能祭」に参加。(鹿児島市)
- 地域活性化グループとして鹿児島テレビ放送(KTS)から表彰を受ける。
- 「九州太鼓競演会」 で演奏。(牧園町)
1987(昭和62)年
- 3月 からいも交流に取り組み開始。
- 5月 「九州地区太鼓フェスティバル」に参加。(長崎県大島町)
- 8月「全国太鼓競演会」に参加。(牧園町)
- 夏 コグマ交流に取り組み開始。
南方圏交流センターの日韓コグマ(いもを意味する韓国語)交流で漢陽大学校生の張承勲さんが蒲生町に滞在。和太鼓に興味を持ち、共演の話がまとまる。(「コグマロード計画」と名付ける。)
張承熱さんは韓国太鼓チャンゴの演奏者。「ソウルで共演してみたい」の声が太鼓坊主を動かした。
日韓のコグマ交流とは、韓国中央大学校等で日本語・日本文学を学ぶ学生達とホームステイを通じての交流。
- 11月 8 日 蒲生八幡神社で第1回「観菊会」が開催される。異業種グループである「おかべ会」の主催。太鼓坊主も参加。 (「日本一大楠どんと秋まつり」の前身)
1988(昭和63)年
- 「九州青年祭」に参加(霧島町)
- 2月20日-21日 鹿児島県東町獅子島中学校で公演。
- 3月27日 からいも交流財団主催「第2回からいも祭り」に参加。川辺町)
- 4月 田中会主、小山田豊秋、小山田辰夫氏の3人が、韓国公演の可能性を探るため訪韓。韓国側の反応は鈍かったが、韓国中央大学鄭致薫副教授、韓国新聞編集人協会の金千秀事務局長に会い協力を依頼。また在韓国日本大使館の協力を取り付ける。このような形の民間交流は始めてであり、協力するのでぜひ実現をと言われる。
- 7月 田中会主ら再度訪韓。中央大学校の黄聖圭教授の協力を取り付ける。日本国大使館大野郁彦文化補佐官からは太鼓の送付先を大使館にすればよいと、全面バックアップの約束を得る。
- 歌舞劇団わらび座公演「文化のつどい」にて共演。(鹿児島市)
- コグマ祭りの「カラモジア大学開校式オープニング」で演奏。
- 身体障害者施設での演奏交流を重ねる。(以後継続実施)
- 8月 コグマ交流で中央大学校の黄聖圭教授、鄭致薫副教授、朴欣銓烈副教授の3人が、蒲生町にある太鼓坊主の練習場を訪問。全面的バックアップを約束。
- 8月16日 麦の芽福祉会主催の日本一ちっち」やな平和祈念集会で「平和太鼓」として披露。(鹿児島市)
- 10月「第1回自主公演」開催。(蒲生町中央公民館文化ホール)「ひっ翔べ!ソウルへ」
- 10月 「第1回蒲生雛太鼓坊主・コグマロード」開催。
- 主催 蒲生総太鼓坊主コグマロード実行委員会
- 後援 外務省、鹿児島県、蒲生町、(財)からいも交流財団他
- 日程 10/9 韓国民俗村(ソウル市近郊)で演奏。
- 10/10 中央大学校音楽大学国楽管弦楽団、サムルノリとともに3団体による演奏交流会(同大学校音楽ホール)
- 「45年8月以来最初の民間レベルの文芸分野における日韓交流である。」(黄
聖圭教授)
- 朴範薫音楽大教授は、同大学生管弦楽団が来年夏北九州で公演するので鹿児島訪問の提案があり、93年に実現。
- 10/11 在韓国日本大使館表敬訪問。ソウル市日本大使館公報文化院ホールで昼夜2回演奏
1989(平成元)年
- 6月25日 からいも交流実行委員会の田植えをカネや太鼓で、畦道から応援。
- 7月1日 上屋久町の港まつり前夜祭に出演。(上屋久町)
- 8月27日 石川県の能登島町で開催された「天鼓響応一太鼓フェスティバル'891N能登」に沖縄とともに九州代表として出演。
- 8月 能登からの帰り大阪市のツインタワー広場で街頭パフォーマンスを開いた際、日本ニュージーランド協会川瀬勇関西支部長からジャパンウィーク参加を要請される。
- 9月「九州太鼓村in長崎遊学村」に出演。(長崎県大島町)
- 11月3日「大楠どんとまつり」開催。韓国打楽器グループ「サムルノリ」(四物遊撃)と演奏会。
(蒲生町)
- 「大楠どんとまつり」はこの年から開催。蒲生八幡神社の大楠が日本一に認定されたのを機に始められたもの。この祭りの前身は「観菊会」で、「大楠どんとまつり」の5年前がら開催していた。
- 「おかべ会」の先輩方の「外で発見し、吸収したことを発表し紹介する場を設けては」という助言と協力で祭り開催となった。
1990(平成2)年
3月 ニュージーランド行きの資金確保のため、太鼓坊主と農業自営者(太鼓坊主とー緒に農業研修に行く人たち)がトウモロコシを栽培する。
- 6月10日「大口おもちゃ図書館ボッボ3周年記念演奏会」で公演。
- 6月「第2回自主公演」。(蒲生町中央公民館文化ホール)
- 7月 ニュージーランドのクライストチャーチ市でニュージーランド建国150周年を記念して催された「クライストチャー
チジャバンウィーク1990」に出演。公式行事「日本の祭り」ほかで太鼓パフォーマンスを実演。
- 開催期間 7月8日-14日
- 主催団体 クライストチャーチジャバンウィーク組織委員会
- 日本ニュージーランド協会関西支部
- 参加日程 7/7 ショッピングモールでパフォーマンス。
- 7/8 ショッピングモールでパフォーマンス。
- 7/9 クライストチャーチ市近郊の小学校でパフォーマンス。
- 7/10 タウンホールと大聖堂前までの間パレード。
- 「日本の祭り」で演奏。
- アイガモを使った有機農業の体験コメづくりを始める。
- 11月3日「大楠どんとまつり」開催。田中創作バレエ研究所と共演。
- 12月9日 障害者の日を記念して開催された「あすなろ福祉会主催」の「ほっかほっか親子コンサート」に出演。(鹿児島市・西田小学校)
- 「世界ダンス選手権オープニングアトラクション」に出演(日本武道館)
1991(平成3)年
- 3月19日「日韓打楽器演奏交流会」開催。
- 韓国全羅北道国楽院の農楽団とジョイント演奏。(蒲生町中央公民館)
- 4月29日 和泊町「ゆり祭り」にゲスト出演。
- 6月 武中学校で公演。(鹿児島市)
- 6月22日 川内小学校で公演。(川内市)
- 7月 韓国全羅北道全州市又石大学李教授を囲んで交流会(蒲生町)
- 8月 山を開いて稽古湯を開設。(蒲生町)
- 8月 竜門小学校で公演。(加治木町)
- 9月22日 日中観月音楽会(主催中国同人館)で演奏。(鹿児島市・共月亭)
- 鹿児島市国際交流市民の会との交流。(鹿児島市・県陸上競技場)
1992(平成4)年
- 鹿児島県主催「かごしまの夕べ」に出演。(東京・赤坂プリンスホテル)
- 「国際宇宙技術シンポジウムアトラクション」に出演。(鹿児島市)
- 「岡林信康とジョイントコンサート」開催。(姶良町)
1993(平成5)年
- 1月24日 第3回自主公演。(蒲生町中央公民館文化ホール)
- シンガポール公演を前に「ひっ翔べ公演」
- 1月30日 シンガボール最大規模の崇り「チンゲイ.ブロセッション21」に招待され公演。
- 2月15日 牟礼ケ岡小学校で交歓演奏会を開催。(吉田町)
- 3月21日 7月のジョイント演奏会の打合せのため、黄聖圭教授が蒲生町を訪問。
- 4月 田中会主ら3人が、7月のジョイント演奏会の打合せのため訪韓。
- 7月4日 アジア民俗音楽交流会出演。(鹿児島市民文化ホール)
- 主催 アジア民俗音楽交流会実行委員会
- (太鼓集団蒲生郷太鼓坊主 鹿児島国際化推進協議会)
- 後援 大韓民国駐日本大使館 財団法人日韓文化交流基金
- 財団法人鹿児島県国際交流協会他
- 日本、中国、韓国の音楽交流(ジョイント演奏)
- 11月7日「大楠どんとまつり」開催。
- 「北海道・鹿児島・ソウル三極交流の夕べ」に出演。(鹿児島市)
- 「島原・雲仙普費岳復興コンサート」に出演。(長崎)
- 「日本・ポルトガル友好イベントアトラクション」に出演。(鹿児島市)
- 「世界マンダリンフェスティバルアトラクション」に出演。(東町)
- 「九州青年の船出発しセブション」に出演。(鹿児島市)
- 「国際火山フォーラムアトラクション」に出演。(鹿児島市)
1994(平成6)年
- 7月 鹿児島市国際交流市民の会が、交流のため蒲生町を訪問。
- 10月22日「第4回自主公演」(蒲生町中央公民館文化ホール)。ソウル公演を前に「ひっ翔べ公演」
- 11月1日「'94日本文化通信使」事業でソウル市で公演
- 日時 11月1日
- 場所 ソウル市 グランド・ハイアット・ソウル
- 事業実施主体日韓の自治体交流等を通じたふるさと創生事業実行委員会
- 鹿児島県事業実施主体 鹿児島県、財団法人鹿児島県国際交流協会
- この時韓国の伝統音楽を教えている芸術高校(理事長は朴範薫氏)で演奏。
- 特に力をいれたのは創作曲「鼓源」。太鼓を肩にかつぎ"サムルノリ"の演奏技法を取り入れたもの。
- 11月20日「日本一大楠どんと秋まつり」開催。
- 主催者日本一大楠どんと秋まつり実行委員会として韓国ソウル中央大学校音楽大学国楽管弦楽団(総勢50人)を招く。
- 公演だけでなく蒲生町内でホームステイしてもらい、町民との交流を深めた。
1995(平成7)年
- 2月13日-16日 朴範薫氏(韓国指揮者の第一人者で作曲家でもある国立国楽管弦楽団団長)が来鹿し、太鼓坊主に韓国民俗音楽サムルノリを特訓。
- 5月 阪神大震災の慰問に大阪を訪問。
- 10月「第2回鹿児島・全羅北道交流会議」・で鹿児島を代表する民俗芸術団として公演。
- 8/21 鹿児島県知事から出席要請。
- 日程 10/12 鹿児島発ソウル経由全州市着
- 10/13 造立国楽院との交流・公演 公演(全羅北道知事主催歓迎会)
- 10/14 公演(観光展場)造立国楽院と合同公演
- 10/15 公演(観光展場)
- 11月19日「日本一大楠どんと秋まつり」開催。
- 主催者日本一大楠どんと秋まつり実行委員会として韓国ソウル中央大学校音楽大学国楽管弦楽団、ソウル歌舞楽芸術団を招く。
1996(平成8)年
- 3月「かごしまの太鼓 '96」開催。
- 4月20日-22日 韓国の桜を蒲生に「桜交流」計画打合せのためソウル訪問。
- 4月29日 「アジア太鼓フェスティバル」に出演。(宮崎県高岡町)
- 6月29日 姶良小学校親子太鼓教室開催。(姶良町)
- 7月6日 武岡中学校学校公演。(鹿児島市)
- 7月 中央大学校黄聖圭教授を囲んで交流会。(蒲生町)
- 7月24日「サッカーワールドカップ日韓共同開催記念演奏会」に参加。韓国ソウル市で開催された韓国文化体育部から招待を受ける。
- 韓国国立劇場前で日本の音楽団体の演奏が許されたのは太鼓坊主が初めて。
- 6月26日 文化体育部国立国楽管弦楽団団長朴範薫氏から要請を受ける。
- イベント名 2002年 WORLD CUP韓・日共同開催記念演奏会。「韓・日国楽管弦楽祝祭」
- 主 催 大韓民国文化体育部
- 後 援 日本外務省、文部省
- 日 程 7月24日
- 場 所 韓国中央国立劇場前広場野外舞台
- プロデューサー 朴範薫(韓国中央国立劇場音楽監督・韓国国立国楽管弦楽団団長 チャンゴなど伝統楽器を使ったオーケストラの創設者。中央大学校音楽大学教授)
- 8月「九州青年の船出発しセプション」に出演。(鹿児島市)
- 9月 串木野養護学校「お月見コンサート」に出演。(串木野市)
- 9月29日 「アジアの民俗音楽きりしま '96」で公演、パプアニューギニア民俗音楽グループと共演。(霧島町)
- 10月27日 障害児施設「吉野しょうぶ学園」の文化祭コンサートに出演。(鹿児島市)
- 11月1日「かごしまの秋文化ラウンジ」に出演。(鹿児島市)
- 11月10日「障害者と健常者のコンサート」に出演。(加治木町)
- 11月16日-18日「日本一大楠どんと秋まつり」開催。
- (蒲生町)韓国の農楽と舞踊-ソウル国楽芸術高等学校
- モンゴルの歌と民俗舞踊一オドゥルバルグループ
1997(平成9)年
- 2月13日 「西日本障害者施設研究大会」に出演。(鹿児島市)
- 3月26日 「日本一大楠どんと秋まつり実行委員会」が南日本放送の「MBCイベント大賞」を受賞。
- 6月 ソウル国立舞踊団団長兼芸術監督の鞠守鎬氏が来訪。舞台演技の指導を受ける。(蒲生町)
- 8月25日-27日「青少年交流"ふれあう旅"『韓国』」実施。
- 11月6日-9日「ジャパンフードフュスティバル」に出演。(中国上海市)
- 11月9日「鹿児島県芸術文化奨励賞(音楽部門)」を受賞。
- 11月17日-19日「日本一大橋どんと秋まつり」開催。(蒲生町)
- 韓国の農楽と舞踊ーソウル国楽芸術高等学校
町内でホームステイ実施。
1998(平成10)年
-
2月21日 加世田市 吹上小学校 公演
- 3月6日−9日 十島村 平島公演
- 3月15日 都城市 花菜フェスティバルにて演奏
- 4月26日 入来町 ウオークラリーにて演奏
- 4月29日 県民の森 グリーンフェスティバルにて演奏
- 7月4日 鹿児島市蒲生会の総会(平安閣)にて演奏
- 7月26日 都城市 西岳の夏祭り 演奏
- 7月31日 蒲生町夏祭り 演奏
- 8月2日 加治木町夏祭り 演奏
- 10月15日 九州PTA大会前夜祭(城山観光ホテル)演奏
- 10月22日 薩摩焼き400年祭 東市来町 美山 火入式典 演奏
- 10月24日 薩摩焼き400年祭 日韓中合同演奏会 市民文化ホール
- 10月25日 薩摩焼き400年祭 東市来町 韓日演奏会にて演奏
- 11月15日 大楠どんと秋まつり にて演奏
- 11月29日 日韓閣僚会議 薩摩焼き400年祭記念 石塔除幕式 演奏
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